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「178万円の壁」って結局なに?

9 MAGAZINE

「178万円の壁」って結局なに?

2026.3.1

ニュースやSNSで最近よく目にする**「178万円の壁」。**

なんとなく「年収178万円まで税金がかからなくなるらしい」

そんな印象を持っている人も多いかもしれません。

でも、この言葉、実は少しだけ誤解されやすい表現でもあります。


「178万円の壁」とは何を指しているのか

「178万円の壁」とは、

給与所得者(会社員など)において、所得税がかからなくなる年収ラインが“最大で178万円になる”

という税制上の考え方を指す言い方です。

ポイントは、「最大で」という部分。

178万円という数字は、制度上の控除をすべて積み上げた場合の上限値であって、

誰にでも自動的に当てはまる金額ではありません。

 

正体は「控除の足し算」

では、178万円はどこから出てきた数字なのでしょうか。

答えはシンプルで、基礎控除と給与所得控除を足し算した結果です。

税制改正大綱(概要)に記載されている内容を、条件を満たした「最大ケース」で整理すると、次のようになります。

給与所得控除(最低保障)

  • 最低保障:69万円
  • 特例による上乗せ:+5万円

    合計 74万円

基礎控除

  • 本則:62万円(※所得水準により異なる)
  • 特例による加算:+42万円(※所得水準により異なる)

    合計 104万円

合計

  • 74万円 + 104万円 = 178万円

これが、「課税最低限を178万円まで引き上げる」と言われている中身です。

 

「全員178万円」は正しくない

基礎控除の加算(最大+42万円)や、給与所得控除の特例(+5万円)は、所得水準などの条件を満たした場合に限って適用されます

そのため、

「全員が年収178万円まで所得税ゼロになる」

と理解してしまうのは不正確です。

より正確には、

一定の条件を満たす場合に、課税最低限が最大178万円になる

という位置づけになります。


178万円は「所得税」の話。社会保険は別軸

もう一つ、混同されやすいポイントがあります。

178万円の壁は、あくまで「所得税」についての話です。

一方で、実際の手取りに大きく影響する制度として、社会保険があります。

社会保険では、

  • 106万円
  • 130万円

といった年収ラインで、扶養の扱いや加入条件が変わり、保険料負担が発生することがあります。

そのため、

  • 所得税はかからなくても
  • 社会保険料の負担によって手取りが減る

というケースは、決して珍しくありません。

「178万円=すべて安心」と一括りにせず、所得税と社会保険は分けて考えることが重要です。

 

 

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